米国保険&リスクマネジメント用語集
アメリカ保険用語辞典
★Age Discrimination in Employment
Act;ADEA(雇用者年齢差別禁止法)
1967年成立。 後何度か改正された。 40歳以上の被用者または雇用を求める者に対して、年齢を理由に異なる扱いをすることが制限されている。 定年制については、年齢制限がその仕事を遂行するのに必要であることが合理的といえる場合でなければ許されないとされている。
★Captive Insurance Company(キャプティブ保険会社)
リスク・ファイナンシング技術の一つ。 或いは、自社の保険を引受けるための別会社設立の方法をとる自家保険の一種。 キャプティブ保険会社は国外に設立される場合と、国内のキャプティブの設立が認可されている州に設立される。 キャプティブ保険会社設立の目的は、親会社の保険ニーズに対応すること; 一般の私営保険会社による保険料の不安定さ、引受けを拒否される危険性を避けること。
★Civil Rights Acts(人権法、民権法)
人種、皮膚の色、宗教、出身国に関わりなく、市民としての個人の基本的な権利を平等に保護し、実現するための法律。 歴史的には、奴隷制から解放された黒人に白人と同等の権利を保障するために、連邦議会が南北戦争後、1866年から1875年に制定した一連の法律を指す
★Combined Ratio(混合率)
正味収入保険料の支払い保険金・損害調査費・事業費に対する割合で表され、損害保険会社の収益性を測る。 支払い保険金+損害調査費+事業費を正味収入保険料で割って算出される。 例えば、比率が0.98の場合、事業損益は2%、即ち、保険料100円に付き2円の利益、比率が1.17である場合、保険料100円に付き17円の損失。 例えば、米国の自動車保険では混合率は保険会社平均して1.0を越えているが資産運用収益が高いので耐えることができる。
★Brick to click(ブリックからクリックへ)
“ブリック(建物のレンガ)”とは、オフィスを構え、顧客との対面による会議や、一般的なビジネス就業時間(9時から17時まで)内に行われるの従来のビジネス慣行を象徴する用語で、“クリック”とはマウスボタンを押すという意味で、オンライン上の取引やインターネットを活用したビジネスを象徴する用語である。 ブリックからクリックへというのは、電子商業の拡大を表している。 モルタル(Mortar)からクリックへとも言う。
★Portal(ポータル)
複数の保険会社やブローカーが見積提供を行っている所謂、集合体サイト。 ここではロイズの複数のシンジケートが見積提供に参加するという意味でポータルと呼んでいる。
★Pool(プール)
保険料、支払保険金、経費を協定した割合に従って分担し特殊なリスク引受ける自家保険者、保険会社、又は再保険者のグループ。 例えば、NBAやNHLでは、全チームが一定の取り決めに従って、高給のトップ選手の所得補償保険を特定の保険会社(=プール)に付帯することが義務付けられている。
★Title Insurance(タイトル保険)
この保険は不動産所有者やローン提供者(銀行など)が次のような危険によって被る損失を担保する: 不動産の所有権(権原)を示す証書が偽造されていた;書類作成時に不正行為があった; 譲与者や遺言管理者への不法威圧; 詐称者による損害、未公開の、又は、不明の相続者が存在した; 遺言が正しく検証されていなかった; 譲与者が精神的無能力者であった;未成年者による譲渡、など。
担保されるのは、@上記の危険により被る金銭上の損失額 A所有権(権原)の不備を調整するのに要する法的費用 B所有権(権原)の欠陥の為に当該不動産が商品価値を失うことなく転売できる可能性の保証、である。 このタイトル保険は、特定の不動産に関わる書類や記録の入念な調査が要求されることから、保険会社は通常全米規模ではなく、地域に密着した保険会社であることが多い。
★AAA=American Automobile Association(アメリカ自動車協会)
米国最大規模の個人メンバーから成る協会。
自動車の安全運転、ハイウェイの改善、自動車の安全性改良を推進することを目的とする。
メンバーにはロードサービスの提供を行なっている。 1902年設立。
本社フロリダ州ヒースロー市
★Agency Writer(エージェンシー・ライター)
エージェンシー・カンパニーともいう。
独立エージェントやブローカーを通じて保険を販売する保険会社〈比較→Exclusive
Agency Writer、Direct Writer〉
★AIDS/HIV Risk
coverage(エイズ/HIVリスクカバー)
医療サービスに働く人々の為の医療保険カバー。
患者との接触によりHIVに感染したりAIDに罹った場合の医療コストが補償される。
治療費用は月毎または一括(例えば15万ドル)で支払われる
★Best's rating(ベスト社による財務評価、格付)
AMベスト社によって発行されている生命保険会社や損害保険(米国で営業している保険会社)の財務評価、及び、格付け情報。
この財務評価情報は、エージェント/ブローカーや企業が、保険会社選択の際、支払能力やサービスの質を調査の為に使用される。
その他エージェントやブローカーが使用するのはスタンダード&プアーズ社の評価、格付け情報
★Binder(仮保険契約書)
保険が有効であることを証明する証書。
証明書の期間は通常一ヶ月間で、期限内に保険証券が発行されなかった場合には、再度、一ヶ月期限のBinderが発行される。
証書には被保険者名、保険期間、担保範囲、限度額、免責金額、抵当権者名などが記載されている。
Binderに署名できるのは州の保険エージェント免許保持者。
日本では保険始期又は以前に保険会社もしくは代理店への保険料支払が義務付けられているが、米国では保険開始日前までに保険料の払込みがなくとも保険は有効となる。
(拙著「米国保険ブローカーの実務」P.89の'仮契約書'、英文/和文をご参照下さい)
★Binding Authority(仮契約締結権)
保険エージェントが、契約の度に保険会社に問い合わせることなく、顧客に保険契約の締結を約することができる権限。
権限の範囲(保険種目、引受要件、限度額など)は委託契約書に付帯され、エージェントに渡される。
権限の範囲を超える保険契約については保険会社の事前承認をとらなければならない。
権限範囲内の顧客、又は保険会社の引受承認をとった契約について、エージェントはBinderを発行する。
ブローカーは仮契約締結権を有していない。(拙著「米国保険ブローカーの実務」
P.87の'権限の範囲'をご参照下さい)
★Broker(ブローカー)
顧客に代って保険カバーを探し、保険会社と内容について交渉し、保険とリスクに関するサービスを提供する個人又は法人;
顧客の為に保険カバー内容について保険会社と交渉することによって、顧客からフィーを受取るか、或いは、保険会社からコミッションを受取る。
多くの場合、ブローカーは独立エージェントを兼営している。
エージェント・ライセンスは全州に存在しているが、ブローカー・ライセンスを発行しない州は次の通り:
フロリダ、アイオア、ケンタッキー、ミシガン、ミネソタ、ミシシッピー、オレゴン、テネシー、テキサス、バージニア、ウェストバージニア、ウィスコンシン〈比較→Independent
Agent、 Exclusive Agent〉
★Broker of Record(正式ブローカー又は登録ブローカー)
Agent of Record(正式エージェント、登録エージェント)ともいう。
保険契約者によって正式に承認されているエージェント、又はブローカー。
保険契約者のために保険プログラムを作成し、担保内容、限度額、保険料等について保険会社と交渉を行なう。ブローカーまたはエージェントとして正式に任命する為のレターは「Broker
of Record Letter」と呼ばれる
★Direct marketing
、Direct selling、Direct response marketing
(ダイレクト・マーケティング、
ダイレクト・セリング、ダイレクト・レスポンス・マーケティング)
保険会社が、ダイレクト・メールや新聞、TV等の広告を使用したり、又は、特定の場所、例えば、空港、銀行、デパート等のカウンターで保険を販売すること。
それらの方法を使って保険を販売している保険会社をダイレクトライターと呼ぶ。
販売担当者は通常固定給で保険会社に雇用されている。
専属エージェンシーを通じて販売する保険会社が、間違って、ダイレクトライターと呼ばれることがある(Robert
I. Mehr and Emerson Cammack,「Principles of Insurance」1976より)
★Direct Writer(ダイレクト・ライター)
独立エージェントやブローカーを通じて販売するエージェンシー・ライターに対し、自社社員を通じて保険を販売する保険会社
〈比較→Agency Writer、Exclusive Agency Writer〉
★Errors &
Omission Insurance(過誤及び不作為保険)
様々な職種の専門家職業賠償責任保険の総称。
専門的職業従事者の過失、ミス、または、業務上適切な処置を怠ったことによって派生する賠償責任をカバーする。
米国には100種類以上の専門家職業賠償責任保険が用意されている。
★Exclusive Agency
Writer(専属エージェンシーライター)
主に専属エージェントを通じて保険を販売する保険会社
〈比較→Agency Writer、Direct Writer〉
★Exclusive Agent(専属エージェント)
保険会社一社の商品を販売し、それに関わるサービスを提供するエージェント。
保険会社とエージェント間の専属委託契約書には、保険契約の満期更改権や保険証券の写し及びその他顧客データの使用と管理に対する権利は保険会社に所属する旨が記載されている〈比較→Independent
Agent、Broker〉
★Fee for service(サービス毎の料金)
医療サービスを受けた場合の治療提供者に対して支払う報酬。
患者は各治療/処置毎に料金を請求され、全額をその度に患者、保険会社又はその他の医療プラン機関によって支払が行なわれる。
反対語はall-payer system
★Hard Market (ハード・マーケット)
保険料が高額になったり、特定の業種や保険種目で保険引受が困難か、又は不可能になる状況でをいう。
最近のハードマーケットとしては、1980年代半ば、賠償責任保険市場での、保険料の急騰、限度額の引下げ、自己負担額の増額、保険会社による市場からの撤退という所謂、"賠償責任保険危機"があげられる。
この場合要因の一つに不法行為法に関わる様々な問題が挙げられている。
無過失責任への移行傾向、損害裁定額の上昇、医療過誤や生産物賠償責任分野での訴訟の増加などである。
それまで緩やかな伸びを見せていた自家保険、キャプティブ、リスク保有グループといった代替リスク移転はこの時期急速に拡大した。
〈比較→Soft Market〉
★HMO;Health
Maintenance Organization (医療管理団体)
保険会社及び医療サービス提供者(医者)としての両方の機能を有する団体。
加入者は毎月又は四半期毎に一定額の保険料を特定のHMOに支払うことによって、当HMOと協定している医者グループの治療を受けることができる。
HMOは予防治療を促進し、従来からの医療制度における医療費の上昇に歯止めをかけることを期待して作られた
★Independent Agent(独立エージェント)
複数の保険会社の商品を取扱う独立請負業者。
独立エージェントは保険契約の満期更改権及びその他顧客データを所有し、保険カバーの手配や関連サービスの報酬としてコミッション或いはフィーを受取る。
多くの州が独立エージェントとブローカーの兼業を許している〈比較→Exclusive
Agent、 Broker〉
★Independent
Insurance Agents of America;IIAA
(アメリカ独立保険エージェン協会)
損害保険及び保証保険を取扱う独立エージェントをメンバーとする全米規模の協会。
消費者の利益を最優先し、同時に独立エージェントの共通の利益を促進することを目的とする。
全国のエージェンシーメンバー数4万社を有する。 1896年設立。
本部はバージニア州アレキサンドリア
★The Insurance
Brokers & Agents of the West; IBA West
(西部保険ブローカー&エージェント協会)
西海岸最大の保険ブローカー/エージェントの協会。
カリフォルニア州、ワシントン州、メイン州、ハワイ州及びアラスカ州に、独立エージェンシー社、2、000社のメンバーを有する。
メンバー・エージェンシーのみが販売できる保険商品の開拓及び販売、州や地域の法制度に関わるロビー活動に積極的に関わる。
IIAA(全米独立保険エージェント協会)のメンバーでもある。 IBA
Westのメンバーになることにより、自動的にIIAAのメンバーとなる。
本部はカリフォルニア州サンフランシスコ市。
★Insurance
Commissioner(保険長官)
州保険法の執行に関わる最高責任者。
保険長官は州知事によって任命される州と選挙によって選ばれる州とがある。
カリフォルニア州は後者。 州によっては保険監督者(Superintendent of
Insurance)や保険ディレクター(Director of Insurance)と呼ばれる。
★Marketing(マーケティング)
保険業界に於いては、マーケティングとは、通常@契約を引受ける保険会社を見つけることをいう。
エージェント/ブローカーが顧客の為に顧客のリスクを引受ける会社を探す、という行為である。
従って「Markets(マーケット)」とは「保険会社」を指す。
ちなみに米国には3,000社の損害保険会社が凌ぎを削っている。
一方、「ダイレクト・マーケティング」「ニッチ・マーケティング」「ターゲット・マーケティング」という場合のマーケティングは、他業界と同様の意味で、A一般消費者に商品の存在を宣伝する、商品を売り込む、という意味である
★National
Association of Independent Insureres;NAII
(全米保険会社協会)
損害保険会社の業界団体では全米最大。
メンバーには大中小規模の株式、相互保険会社、ロイズを含む。
現在メンバー数は619社。 メンバーの取扱い保険料総額は813億ドルで米国全体の27%を占めている。
本部はイリノイ州デプレイン市。
★National
Association of Insurance Commissioners;NAIC
(全米保険長官協会)
州の保険規制に関わる公職員 − 保険長官(Insurance Commissioner)、保険監督者(Superintendent
of Insurance)、保険ディレクター(Director of Insurance)等 − の任意団体。
同協会のサービスの一つに模範法案の草稿があるが、
州ではこれらの模範法案を参考にして独自の保険規制法を作成する。
又、保険会社の財務状況の評価及び監査のためのデータ収集や評価基準(IRISと呼ばれる)を設定し、
支払不能となる保険会社の早期発見に努めている。
★No-fault Automobile
Insurance(ノーフォールト自動車保険)
自動車事故の被害者が、誰の過失をも証明することなく自分の保険会社から補償を受けられる保険。
ノーフォールト・システムの基本は自動車事故に於いて不法行為賠償責任を廃止することにある。
ノーフォールトの基本概念が生まれたのは1932年で、
これは賠償責任による保険金請求にとって替わるものとして紹介された。
その後幾つかのプランが試みられたが、 1965年に紹介されたキートン・オコンネル・プランが
現在のノーフォールト法の原型である。
現在では約半数の州がノーフォールト法を採用しているが、
第三者への賠償責任請求を限定する度合いにおいてそれぞれ差がみられる。
Personal Injury Protection ; PIP(人身傷害担保)とも呼ばれる。
担保内容は州によって異なるが、担保項目としては医療費、所得補償、臨時費用、葬式費用等が含まれる
★Non-admitted(or
Unlicensed) Insurer(非認可保険会社)
特定の州で営業認可をうけていない保険会社を、当該州ではNon-admitted
Insurerと呼ぶ。 Surplus Line Insurer(サープラス・ライン保険会社)とほぼ同義である
★Ownership of
Expirations(満期更改権の所有)
保険契約者リストやその他関連記録の所有(権)をいう。
契約者リストや関連記録の所有はそれを開拓した独立エージェントに帰属する。
従って、 独立エージェントは、A保険会社から、 B保険会社、
そしてC保険会社へと契約者の意向に従って契約を移すことができる。
保険会社は開拓した独立エージェントの許可なく契約者にコンタクトすることを禁じられている。
又、独立エージェントは契約を他エージェントに売却することができる。
独立エージェントの満期更改の所有権は、米国独立エージェンシー・システムの根幹とも言える
★Proposition 103
(法案103条)
1988年にカリフォルニア州の住民投票で可決された。 可決後はAct(法令)となるが、住民にとってはProp
103として馴染んでおり分かり易いので、可決後もこの呼び名が使われている。内容としては:
● 自動車保険料算出に於いては、ドライバーの事故歴及び運転経験、年間平均走行距離を基礎とする
● 無事故ドライバーへの20%割引適用
● 銀行の保険販売認可
● ブローカー/エージェントは顧客獲得手段として手数料の一部を払戻しすることができる(他州の多くがAntirebate
Law=払戻し禁止法によって、エージェントによる手数料の一部払戻しが禁じられている
● 自動車保険の料率変更は"事前承認"が必要
● 保険会社は過度な、又は、不当に差別的な料率を適用してはならない等
★Punitive Damages
(懲罰的損害賠償[金])
主に不法行為訴訟において、加害行為の悪性が高い場合に、加害者に対する懲罰、及び、抑止効果を目的として通常の填補損害賠償の他に認められる損害賠償。
懲罰的損害賠償を保険に含めることを禁じている州がある。
何故なら、「加害者である企業/団体の懲罰責任リスクが保険会社に"移転される"ことになるからである;
懲罰とは加害者のみに向けられたものでなくてはならない」
という理由からである。
保険証券には懲罰的損害賠償不担保が明示されているものと、州の法律に準ずるものとがある。
★Pure risk(純粋リスク)
損失が発生するか、又は、発生しないか、いずれの可能性もある不確実性。
利益が発生する可能性は無い。
通常、純粋リスクが保険で引受可能である
〈比較→Speculative risk〉
★RIMS;Risk and
Insurance Society, Inc
(リムズ; リスク/保険協会)
物的、人的、及び、金融上のリスクに関する教育やトレーニングの推奨、リスクマネジャーの意識の向上、保険会社やブローカーとの関係の改善の推進する非営利団体。
米国、カナダに4,500の法人メンバーを有する世界最大のリスクマネジメント協会である。
最近ではブローカーのコンティンジェンシー・コミッションの受取について問題を提起しブローカーとの話合いを行なっている。
1950年設立。 本部はニューヨーク
★Soft Market(ソフト・マーケット)
保険料の引下げが起こり、高い限度額の保険カバーが得られ、新しい商品が開発される市場状況をいう。
一方、Hard Market (ハード・マーケット)とは保険料が高額になったり、特定の業種や保険種目で保険引受が困難か、又は不可能になる状況でをいう。
これらは保険料率と利益の上下で表されるアンダーライティング・サイクル(保険引受周期)によって一定期間生じる市場の状況である。
このような周期は金利、株式市場、保険業界への投資による資金の流入、インフレーション、巨大災害、そして競争によって作られる。〈比較→Hard
market〉
★Speculative risk(投機的リスク)
損失が発生するか、又は、利益を得るか、どちらかの可能性がある不確実性。
例えば賭け事は投機的リスクである。
通常、投機的リスクは保険での引受は不可能である。 〈比較→Pure
risk〉
★Standard risk(標準リスク)
保険会社がリスクの規模と質、及び、引受けの可能性に於いて、標準的であると見做した保険目的をいう。Average
riskとも呼ばれる。 反対語は、Non-Standard risk(標準外リスク)である。
自動車保険に於いては、
例えば、飲酒運転歴のドライバーは、非標準リスクとして分類される。
米国にはこのようなリスクの高い被保険者を引受ける専門の保険会社が多く営業を行っている。
★Surplus Lines
Insurance(サープラス・ライン保険)
リスク所在地の州で営業認可を取得していない保険会社に付ける保険を言う。
サープラスライン保険会社は、当該州で認可されている保険会社が引受けないような高リスク、特殊な業種、高限度額の商品を取扱う。
サープラス・ライン保険会社は州による料率算出規制を受けず、
州による強制の引受保険プールに参加する必要もない。 税金/年次報告書の提出義務も認可保険会社のそれとは大きく異なる。
サープラス・ライン保険会社は、サープラス・ライン・ブローカーという特殊なブローカーを通じて引受けを行なう。
契約者は、サープラス・ライン保険会社に保険をつける前に、州認可保険会社が引受けを拒否した(高リスク、高限度額等を理由として)ことを証明することが州によって義務付けられている
★Third Party(第三者)
賠償責任保険における損害賠償請求者をいう。
第一者と第二者とは保険契約当事者である保険会社と保険契約者であることから、
当該契約の目的物に利害関係を有する損害賠償請求者は第三者と呼ばれる。
(参考資料)
● Rupp, Richard V."Rupp's Insurance & Risk Management
Glossary"NILS Publishing Company, 1996
● Bickelhaupt, David L."General Insurance" Richard D. Irwin,
Inc., 1979
● Mehr, Robert I. & Cammack, Emerson "Principles of
Insurance" Richard D. Irwin, Inc., 1976
● Hammes, Carol A."Agency Operations and Sales Management"
Vol. I&II, Insurance Institute of America, 1992
● Head, George L."Essential of Risk Management "Insurance
Institue of America, 1991
● 田中英夫「英米法辞典」東京大学出版会、1994年
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